ポルシェの車検「100万円」は都市伝説?

ポルシェを買って、初めての車検でした。

以前、乗っていた古いアメ車の車検費用は、約20万円でした。

ポルシェセンター担当様から電話でいただいた見積もりは20万を超えており、今まで乗っていた車より高くなりそうです。

「ポルシェの車検は高い」「100万円くらいする」なんて都市伝説もあります。

ポルシェを知らない人には、実話に聞こえますよね。僕もそうでした。

そこで今回、認定中古車で買ったカイエンターボクーペの車検費用や節約方法、必ず知っておきたいポルシェの車検で注意すべきことを紹介します。

車検100万円は無理ゲー

最低限の車検ならポルシェも約20万円

「え、そんな安いの?」「100万円なんてウソ!」って思いますよね。

僕もそう思いました。100万円をイメージしてました。

ポルシェセンターの見積もりでは、車検整備基本点検や法定費用を合わせて、20万円ちょっとでした。

最低限の検査のみなら、ポルシェの車検費用も他の外車と変わらないレベルです。

もちろん不具合を見つけられるので、最低限の検査でも安心して乗れます。

※ポルシェセンターによって費用は異なります。カイエンターボクーペの場合の費用。

項目費用
車検整備基本点検など
ポルシェセンターの手数料
16万円
重量税など
ポルシェセンターが建替え
6万円
合計22万円

アプルーブド保証や車検はポルシェセンターの基本的な収益源

しかし、あることを忘れていました。

そうです。アプルーブド保証です。

以前も書きましたが、認定中古車には1年間のアプルーブド保証が付いています。

保証を延長するためには、ポルシェが指定する定期点検整備を受けることが条件です。

ポルシェセンターで車検必須とは書いていないが、それが前提条件と思ってよい。

保証条件として、ポルシェを最適な状態に保つための整備が必要ということです。

それは、車検だけではなく、エンジンオイルの定期交換など、定期点検整備も含まれます。

ちなみに、ポルシェセンターのエンジンオイル交換は一般的な価格より高いです。

エンジンオイル交換の費用は、ポルシェセンターによって変わります。

オイル持ち込みOKで費用を抑えられるところもあります。

また、モデルによりエンジンオイルの種類や量が異なるため、一概には言えませんが、カイエンターボクーペは約8万円です。

MY2026 Porsche 911 Carrera GTS

しびれるフォルム。エンジンオイル交換はカイエンターボクーペより高いのかな。

ポルシェが指定する定期点検整備は車検だけではありません。

車検から1年後の法定点検(1年点検)も必要です。

1年点検も、車検同様にしっかりチェックいただけますが、費用もしっかりかかります。

こちらもモデル等で異なりますが、カイエンターボクーペは約7万円です。

エンジンオイル交換もあわせると、1年点検は15万円ほどかかります。

つまり、アプルーブド保証を延長するためには、2年間で車検30万円+1年点検15万円=45万円が必要です。

これにアプルーブド保証の延長費用を加えると以下になります。※いずれも執筆当時

項目費用
車検整備基本点検など
ポルシェセンターの手数料
16万円
重量税など
ポルシェセンターが建替え
6万円
エンジンオイル交換(車検)8万円
小計130万円
1年点検7万円
エンジンオイル交換(1年点検)8万円
小計215万円
アプルーブド保証(2年)26万円
合計71万円

ポルシェセンター以外でオイルを交換・補充するなら要注意

アプルーブド保証の条件として、ポルシェを最適な状態に保つための整備が必要と書きました。

この整備は、ポルシェの求める技術レベルが必要とされています。

つまり、車検整備やオイル交換も、町のクルマ屋さんではなく、ポルシェが認めた技術レベル(≒ポルシェセンター)でやってね、という意味です。

僕のカイエンターボクーペは、納車半年でエンジンオイルが派手に噴きました。

ポルシェセンターでの修理にあたり、「お車を購入されてから、オイル交換やオイル補充などされましたか?」と複数回ヒアリングされました。

ポルシェが認めた技術レベルに満たない整備やパーツが原因だった場合、保証されません。

そのようなこともあり、情報整理の一環でのヒアリングとのことでした。

エンジンオイルが噴いた時の動画はこちら

もちろん、町のクルマ屋さんでオイル交換すれば、費用を抑えられます。

でも、アプルーブド保証の条件は、ポルシェが認めた技術レベルで整備することです。

ポルシェセンター以外で交換する場合、その証明は難しいです。というかできません。

そう考えると、アプルーブド保証を付けるなら、ポルシェセンターでオイル交換ということになります。

ポルシェセンターのなかには、持ち込みOKで費用を抑えられるところもあります。

また、オイル補充なら、工賃無料のポルシェセンターもあります。

オイル補充は、カイエンターボクーペの場合、1リットルで数千円くらいです。

ヒアリングの様子からすると、「オイル補充」も保証要否に関わるかもしれません。

そう思うと、オイル補充なんて、うかつにできませんね。

オイル補充もポルシェセンターでお世話になりそうです。

最低限の法定点検とオイル交換を検討

カイエンターボクーペに5年は乗りたいです。

車検は今回を含めて3回、1年点検も3回になりそうです。

僕は、ローギア高回転で走るのが大好きです。

エンジンオイルとフィルターも毎年交換したいです。

最低限の法定点検+オイル交換なら、2年間で約45万円なので、以下になります。

項目費用
1回目45万円
2回目45万円
3回目45万円
車検・1年点検・オイル交換135万円

アプルーブド保証の費用は以下になります。

項目費用
1回目 3年延長保証37万円
2回目 2年延長保証26万円
アプルーブド保証63万円

合計は・・・

項目費用
車検・1年点検・オイル交換135万円
アプルーブド保証63万円
合計198万円

5年で約200万円。普通に車を買えますね。

100万円は都市伝説でしたが、5年なら本当かも。

あれこれ検討した結果、メンテナンスプラン(PSMP)に加入

PSMP(Porsche Scheduled Maintenace Plan)のパンフレット。ポルシェセンターでもらえる。

検討した結果、PSMPに加入しました。

PSMPは、法定点検と消耗品交換がセットになった有償パッケージです。

車検や1年点検の整備・基本点検が無料になるほか、消耗品交換も無料です。

パッケージ代は必要ですが、トータルで少しお得になっています。

これらがセットになったPSMP。ワイパー要らないから、そのぶん安くしてくれてもいいんだよ。

PSMPを使って5年乗る場合は、以下になります。

項目費用
車検・1年点検・消耗品交換39万円(13万円×3回)
PSMP78万円(26万円×3回)
アプルーブド保証63万円
合計180万円

最低限の法定点検+オイル交換+アプルーブド保証が約200万円でした。

PSMPに加入すれば、5年で約20万円がお得になります。

5年で180万円。きついです。

お金を払えば安心を買えるのはわかるけど。。

でも、以前、乗っていた古いアメ車も車検がありました。

アメ車の車検は1回約20万円、5年で60万円。故障修理も含めると+αです。

カイエンターボクーペの180万円から、それらを差し引くと、ポルシェ乗り換えの追加費用は5年で100万円~です。

1年あたり20万円を払えば、ポルシェでおもいっきり遊べる。

そう考えて納得することにしました。

皆様の参考になれば嬉しいです。

MY2026 Porsche 911 Carrera GTS

911のPSMPは275,000円。カイエンターボクーペより高い。パーツが高いモデルほど、PSMPの価格も高い。

PSMPの価格表。カイエンターボクーペは264,000円。911とPanamera(GTS・Turbo)が最も高く275,000円。オイル交換不要なTaycanやMacan(Electric)は約17万円と安い。718Cayman・Boxsterは242,000円から。GT4RSは対象外。

2025/12追記

オイル交換について、Youtubeでコメントいただきました。

町のクルマ屋さんで認証オイルを交換しても、アプルーブド保証を付けてくれるポルシェセンターもあるとのことです。

この記事の通り、「オイル持ち込みOK」のポルシェセンターがあることは聞いていましたが、「ポルシェセンター以外でオイル交換OK」もコスパが良いパターンですね。

ポルシェセンターでオイル漏れを修理しました。原因は‥

先日、ポルシェセンターにカイエンターボクーペを入庫しました。

オイルが噴いてしまい、修理と原因を調べてもらいました。

入庫から数日後、ポルシェセンターから電話がありました。

オイル漏れの原因は「オイルディップスティックの製品不良」でした。

オイルレベルをチェックするパーツのようで、製品不良や外れたりすることは、まずありません。

しかし、何らかの原因で外れてしまい、そこからオイルが噴いたとのことです。

走行中に外れてしまい、下のほうに落ちていたそうです。

ポルシェセンター担当様は、不良品と新品を見比べたそうですが、Oリングの部分が若干違ったくらいでした。

見かけ上の違いは、ほとんどなかったそうです。

綺麗になったエンジンルーム。

オイルまみれだったボンネット裏も元に戻りました。

アプルーブド保証に未加入なら実費修理

カイエンターボクーペは認定中古車で買いました。

認定中古車には1年間のアプルーブド保証が付いています。

もちろんオイル漏れも修理の対象です。

ただし、保証の対象外になる場合もあります。

詳しくはこちらにまとめてあります。

ちなみの、今回の原因だったオイルディップスティックは、新品で数千円程度です。

交換工賃も1~2万円で、未加入でも、大きな出費にはなりません。

しかし、何か起きた時に、やはり保証があれば安心です。

ポルシェセンターでオイル補充しなければ保証対象外になる場合も

ポルシェセンターの工賃は、街のクルマ屋さんより高いかもしれませんが、オイル補充の工賃は無料です。

オイルの商品代金のみです。

車種にもよりますが、カイエンターボクーペの場合、数千円くらいとのことです。

先日の投稿の通り、自分でオイルを補充したり、ポルシェセンター以外で作業してしまうと、場合によっては保証対象外になる場合があります。

そう考えると、オイル補充もポルシェセンターでやってもらうのが良いですね。

Porsche Cayenne Turbo Coupe

エンジンオイルのレベルゲージ。エンジン始動前はmaxレベルより少し低いが、エンジンが回り始めるとmaxレベルになる。この状態でオイルを補充すると入れ過ぎ。

ポルシェのエンジンオイルレベルゲージはとても敏感です。

オイルを少しでも入れ過ぎると、警告メッセージが表示されるそうです。

そういったメッセージは履歴に残りますので、自分でオイルを補充したこともポルシェセンターでわかってしまいます。

オイルの入れ過ぎや不適切な整備が原因でオイル漏れした場合、保証されない可能性があります。

皆さん気を付けましょう!

ポルシェセンターでオイル漏れを見てもらいました

詳しい原因は後日いただくことになり、ジャッキで車を上げて、下から目視でチェックいただきました。

初めてのジャッキ。まさか自分の車もこうなるとは。アプルーブド保証が付いた認定中古車を買ってよかったと、つくづく思った。

助手席側のエンジンルームやボンネット裏にオイルが飛び散っているのは確認済みですが、車体を下から見上げても、助手席側だけオイルが垂れていました。

助手席側を下から見上げると、オイルが漏れていました。自宅の駐車場にも漏れた形跡がありました。

運転席側は綺麗でした。

ポルシェセンターから必ず聞かれたこと。保証の無効に注意。

気になる修理費用ですが、未定です。

正確にいうと、アプルーブド保証が適用されたら無料ですが、保証適用条件を満たす車体なのか、整備不良の有無などチェックが必要なようです。

以前書いたように、アプルーブド保証には、保証適用除外事項があります。

その条件に該当すると、保証されません。

ポルシェアプルーブドワランティ保証書の保証適用除外事項。これらに該当するかについては、すべてポルシェが判断。ポルシェセンターが申請しても却下される場合もある。

その時の記事はこちら

僕のカイエンターボクーペは、アプルーブド保証が付いた認定中古車です。

半年前に別のポルシェセンターで買いました。

保証は1年間。まだ有効です。

しかし、最後に整備をしたのが別のポルシェセンターということで、購入したポルシェセンターに一報するよう担当様からお願いされました。

経年劣化や故障が原因と考えられますが、保証の申請にあたり、こちらのポルシェセンターでいろいろ情報を整理されたいようで、その一環とのことです。

その後、担当様同士も、やりとりいただきましたが、両方のポルシェセンターの担当様から、同じことを聞かれました。

お車を購入されてから、オイル補充などされましたか?

これはユーザにとっては深い質問ですね。

以前書いたように、「消耗品の適切な交換」がアプルーブド保証の条件の一つです。

ポルシェセンター以外で交換する場合「ポルシェと同等の技術力やレベル」が求められますが、その証明が難しいです。

そういったお話は担当様から聞いていましたが、「オイル補充」も保証要否に関わるなら、オイル補充なんて、うかつにできないと思いました。

今回は、半年前に買ったばかりなので、オイル補充も不要でしたが、もし、オイルを補充していたら・・考えただけでもぞっとします。

カイエンターボクーペを下から眺めて興奮

悪いこともあれば、いいこともあります。

ジャッキで車を上げた時に、下から眺めさせてもらいました。

なかなか見る機会ないので興奮しました!

左の後輪。真ん中に見える黒くて太い筒状の物体は、エアサスの一部。

右の後輪。銀色に包まれた四角い黒い箱はなんだろう。

エグゾーストのパイプ。太い。

前輪と後輪をつなぐやつかな。それにしてもモノがでかい。頑丈。

左の前輪。オイルが漏れていた助手席側。

右の前輪。

進捗あったら、またUPします!

皆さんもお気をつけて!

初めての法定点検から車が戻ってきました 

マカンを預けて約1週間、法定点検(12か月点検整備)(ポルシェのサイトにリンクします)を終えて戻ってきました。

ディーラーの担当様いわく「程度は良好です!」とのことでした。

希望していたアプルーブド保証(スタンドアローン保証)も問題なく付けられました。

気になる費用ですが、以下の通りでした!

項目費用
アプルーブド保証(スタンドアローン保証)16.4
12か月点検整備5.3
オイル交換6.8
微粒子フィルタ交換1.6
ワイパー交換1.9
タイヤシーラント交換1.8
ドライブレコーダ・工賃7
合計40.8万

ドライブレコーダーは家族の要望で付けましたが、それを除くと約33万でした。

タイヤシーラントは保証を受けるためには必須となっておりました。

希望しませんでしたが「マストで何卒よろしくお願いいたします」とのことです。

今回は保証切れの車体に後付けするスタンドアローン保証でしたが、次回からは保証継続となり、費用も抑えられると思います。

初回からけっこうな出費になりましたが、これで安心して乗れます!

※金額は、車種や年式等によって異なる場合があります。

アプルーブド保証には111項目の有償検査が必要

前回のサマリ
長く安心してポルシェに乗るには、アプルーブド保証が絶対と考えていた僕は、このような経緯で、なるべく程度の良いマカンを探していました。
なるべく程度の良い前期マカンの中古車を探しました

ここがもっとも大きなハードルだと思います。

条件を満たせばアプルーブド保証を後付けできます(この場合、スタンドアローン保証です)が、その条件のなかに、「111項目の有償検査」があります。

検査は検査費を払えばやってもらえますが、保証条件の1つに「111項目のチェックをクリアした車両のみ」とあります。(ポルシェのサイトにリンクします)

つまり、「この部品がダメです。車検は通りますがポルシェの基準を満たさないので交換してね」と言われたら、すべて承諾しないと保証が受けられません。。

程度の良い中古車を買う理由の1つがここにあります。

マカン購入後のアプルーブド保証にあたり、どれくらいポルシェの基準を満たす車両なのか、どれくらい整備費用がかかるのかわからず不安だったので、複数のポルシェディーラーに問い合わせたところ、だいたい皆さん同様でした。

毎年法定点検を受けて、整備もしっかりされていない限り10万円程度では済まないようで、「数年もポルシェディーラーから離れた車体なら、100万~見ていただければ」とおっしゃるディーラーも。。

「100万円」がすーっと会話に出てきたこの時に「もしかしたら、踏み入れてはいけない領域かもしれない・・・」と気合いが入りました笑

ポルシェは、走行距離以外に、経過年数も基準を持っており、多走行・低年式ほど、指摘事項も多く高額になる傾向があるそうです。

たとえ、安い車体を買ったとしても、長く安心してポルシェに乗るには、アプルーブド保証が絶対と考えていた僕は、このような経緯で、なるべく程度の良いマカンを探していました。

7,000KM!

僕のマカンは約7,000KM と少走行車。

購入を検討していた頃、どこのディーラーにお話ししても驚かれる個体でした。

あるディーラー担当様は「えっ?前期マカンで7,000KMですか?どこで売っているんですか?」とご興味を持たれていたご様子。

ディーラーで法定点検もしっかり記録されています。

それら車体の概要を伝えたうえで、「この車体だったらおおよそどの程度見ればよいでしょうか?」と聞いてみました。

「その車体でしたら、断言できませんが、おそらく数十万程度で収まるかもしれません。少走行車であっても、8年経過していますので、状態を拝見して、部品交換をお願いする場合もあります」とのことでした。

このように、中古車を購入する前に、複数のディーラーに車体情報を提供したうえで、疑問点を解消しておくと、だいたいのイメージがつく(≒覚悟ができる・・・)のでお勧めです。

また、ポルシェのディーラーは、全国どこでも同じサービスを受けられますが、経営は別法人です。

たとえば、僕の周辺には複数のディーラーがありますが、すべて異なる法人が経営されています。

「ポルシェはハイブランドなので、待っていても売れるだろうから、いい商売だな」と思っていましたが、日系の自動車メーカー系列販売店が経営から撤退したそうで、どれだけ顧客に価値を提供して支持されるかが大事なことは、一般企業同様のようです。

ということで、ディーラーに車を入庫し、アプルーブド保証(スタンドアローン保証)を受けるために111項目の有償検査を受けることにしました。「数日もあれば終わります」とのことで、結果がわかったらご報告いたします。

タイヤの溝が残っていても、古いタイヤは早めに交換しましょう!タイヤメーカーは製造から5年超のタイヤは毎年検査を推奨しています。僕は以前所有の車で高速道路を走行中、7年目のタイヤでバーストしました。マカンもタイヤの溝はかなり残っていましたが、8年経過していたので交換しました。